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ホスピス緩和ケアをご利用の方へ

ホスピス緩和ケアQ&A

ホスピス緩和ケア病棟について

Q1 ホスピス緩和ケア病棟にはどの時期から入院できますか?
A1
この時期でなければいけないという取り決めはありません。
手術や抗がん剤などの治療を行なうよりも、苦痛症状を緩和する治療を中心に行なうほうがよい時期であれば入院が可能です。
Q2 告知しないと入院できないのでしょうか?
A2
入院時には、患者さんがご自分の病気について知ったうえでホスピス緩和ケア病棟を希望されていることが望ましいと考えています。
ホスピス緩和ケア病棟では、患者さんが病気について聞いてこられた場合、うそはつかず、お話していくことにしています。
Q3 輸血や点滴など医学的治療は何もしてくれないのでしょうか?
A3
ホスピス緩和ケア病棟では、抗がん剤などのがんそのものに対する治療は行わない施設がほとんどです。しかし、通常の内科的治療(緩和治療)は患者さんやご家族の希望に応じて、今までと同様に継続して行います。一般的に、レントゲンや血液検査、輸血、点滴など全身状態を維持するために必要な検査や治療は行います。一方、人工呼吸器などを使用したいわゆる延命治療や、胸水や腹水が貯まったりむくみが増したりして逆に辛さが増す場合には、点滴など、体に負担を与えるような治療は控えます。
Q4 24時間のつきそいは必要でしょうか?
A4
無理に付き添う必要はありません。患者さんの希望に合わせた付き添いや面会がよいでしょう。患者さんが望んだ場合や病状によっては、付き添いにご協力をお願いしています。
Q5 家族の食事はどうしたらいいでしょうか?
A5
施設によって対応が異なりますので、ご利用施設にお問い合わせください。
一般的には、家族用キッチンをご利用いただくか、病院の食堂や売店をご利用いただいております。各病室に電気ポットや冷蔵庫などを備えている施設もあります。
Q6 民間療法はしてもらえますか?
A6
ホスピス緩和ケア病棟の医師や看護師から勧めることはありませんが、ご本人が望まれれば持参されたものを使用していただいてもかまいません。ただし、医学的にみて明らかに体によくないと思われるもの、他の患者さんのご迷惑になるものなどはお断りすることもあります。
Q7 ホスピス緩和ケア病棟を予約してから待っている間、通院はどうしたらよいですか?
A7
2つの方法が選べます。ひとつは患者さんの状態をよくわかっている今までお掛かりの診療科や病院の外来に通院していただく方法です。もうひとつは、緩和ケアの専門外来を設けている病院で専門外来に通いながら入院を待つ方法です。しかし、急な入院が必要な場合には、緊急入院はできない場合もあるので、今まで通っていたところに入院していただくこともあります。
Q8 ホスピス緩和ケア病棟に入院するためにはどのくらい待つのでしょうか?
A8
待機期間は施設によって、またその時のご利用状況によってかなり違います。平均で1ヶ月程度と考えますが、ご利用になりたい施設に直接お問い合せ下さい。
Q9 介護保険は使えますか?
A9
使えません。ホスピス緩和ケア病棟は医療機関ですので医療保険の対象になります。
Q10 入院費はどのくらいかかりますか?
A10
健康保険が適用されますので、70歳以上の方の自己負担は1ヶ月あたり、44,400円です。(2008年4月から75歳以上の方は後期高齢者医療制度が創設されますが、自己負担の限度額には変わりがありません)また、70歳未満の方は、3割負担で約340,000円になりますが、入院の前にご自分の加入している健康保険の窓口(市役所、社会保険事務所等)に保険証や印鑑を持参して「限度額適用認定証」を交付してもらって、病院に提出すれば、自己負担限度額約88,000円の支払いで済みます。ただし、ここに記載した金額は一般所得の方の場合ですので、高額所得者は自己負担が加算されます。
このほか食事代は、標準負担額が一食260円になります。また施設によっては個室料が別途かかる場合があります。無料個室を用意されている施設もありますので、ご利用施設の相談窓口にお問い合わせください。
Q11 がん以外の難病などの病気でも利用できますか。
A11
ホスピス緩和ケア病棟の利用対象となる患者さんは、現在の保険診療上は「主として苦痛の緩和を必要とする悪性腫瘍の患者又は後天性免疫不全症候群(エイズ)の患者」となっています。従って現状では、その他の病気での利用は困難となっています。難病等の病気については、専門病棟を設置している施設もありますので、病院のソーシャルワーカーや都道府県の保健所等の行政相談窓口にお問い合わせください。

緩和ケアチームについて

Q1 どうして緩和ケアチームができたのですか?
A1
がんに伴う苦痛は、適切に治療しなければ生きる力を失わせてしまうものです。昔とは違い、医学の発達によって苦痛を和らげるたくさんの方法が見つかっています。各診療科の医師は「がんに対する治療」を専門に行いますが、医師ひとりで患者さんの希望すべてに応じるのは難しいことがわかってきました。そのため、主治医に加えて、苦痛緩和や精神的支援を専門とする医師、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフなどが「緩和ケアチーム」として診療を行う活動が始まりました。「緩和ケアチーム」は日本では2002年から保険診療の対象になり、全国で広がっています。
Q2 「緩和ケアチーム」のメンバーはどういう人なのですか?
A2
保険診療の取り決めでは、「緩和ケアチーム」のメンバーとなる医師はそれぞれ、「症状を緩和する治療を主な業務とした経験が3年以上あること」、「3年以上がん専門病院又は一般病院での精神医療に従事した経験を有する者であること」、看護師は「経験が5年以上あり、所定の資格を取得すること」、また薬剤師は「緩和ケアの経験を有する」ことが義務付けられています。ただし現状では、これら全ての条件は満たしていなくても、チームとして活動している病院もあります。施設によってはソーシャルワーカー、音楽療法士、理学療法士などが加わっている場合もあります。
Q3 「緩和ケアチーム」と主治医・病棟看護師との役割はどう違うのですか?
A3
主治医は患者さんの現在の状態を最もよく知っている医師です。がんに対する治療をはじめ、毎日の変化に応じて治療の変更、病状の説明を中心になって行ないます。
「緩和ケアチーム」は、患者さんの苦痛をやわらげるために、必要な薬剤や処置について専門的な立場から助言をしたり、患者さんの希望に応じて、精神的支援や環境を整えるお手伝いを病棟看護師と共同で行ないます。
Q4 「緩和ケアチーム」の診療間隔はどのくらいですか?
A4
苦痛が十分に緩和されていない時期は原則として毎日、落ち着いたら週に数回診療にうかがいます。
Q5 退院した後、「緩和ケアチーム」の診療はどうなりますか?
A5
患者さんが希望されれば、外来で主治医とともに診療します。症状が落ち着いていれば、主治医に投薬などをお願いし、必要な場合に診療します。
Q6 「緩和ケアチーム」と「ホスピス緩和ケア病棟」はどう違うのでしょうか?
A6
ホスピス緩和ケア病棟では、原則として抗がん剤などのがんそのものに対する治療は行ないません。また、転科にあわせて主治医が交代することもあります。
緩和ケアチームでは、がんに対する治療を受けている場合や診断がついていないときにも、苦痛の程度にあわせて利用していただくことができます。また、苦痛の緩和以外の治療については、主治医が責任をもって継続して診療します。
Q7 「緩和ケアチーム」の診療を受けながら「ホスピス緩和ケア病棟」の予約をすることは可能でしょうか?
A7
可能です。ホスピス緩和ケア病棟への入院をお待ちいただく間、苦痛が緩和されるように主治医と協力して治療を行ないます。
Q8 「ホスピス緩和ケア病棟」に入院する希望がない場合でも、「緩和ケアチーム」の診療は受けられるのでしょうか?
A8
もちろん受けられます。緩和ケアチームの診療を受けたからといって、ホスピス緩和ケア病棟へ入院しなければならないということではありません。がんに対する治療を行なう、在宅で療養するなど選択肢がいろいろあると思います。主治医とよく相談されて、一番合った方法を選んでください。どの選択をされたとしても、ご希望がかなえられるように努力します。

在宅ホスピス緩和ケアについて

Q1 在宅ホスピス緩和ケアとは何ですか?
A1
ホスピス緩和ケア病棟に入院するのではなく、医師や訪問看護師などが自宅に訪問し、患者さんの苦痛症状を和らげたり、精神的支援や環境の整備を行なったりするケアです。
Q2 在宅ホスピス緩和ケアを受けるための条件はありますか?
A2
まず、患者さんとご家族が在宅ホスピス緩和ケアを希望していることです。また、患者さん自身が病名や病状を正しく理解されていることが望ましいです。
Q3 在宅ホスピス緩和ケアを受けるためにはどこに相談すればよいですか?
A3
まずは、通院中の医療機関の主治医または医療相談室にご相談ください。
かかりつけ医がいない場合は、在宅ホスピス緩和ケアを行なっている診療所や訪問看護ステーション、ホスピス緩和ケア病棟にお問い合わせください。都道府県によっては、在宅緩和ケア支援センターが設置されている自治体もあり、多くは病院に委託して、相談や支援活動を行っています。詳しくは行政窓口にお問い合わせ下さい。
Q4 在宅で介護保険制度は利用できますか?
A4
利用できます。65歳以上の第1号被保険者の場合は、がん疾患であっても、要介護認定を受け、要支援から要介護5までの状態に認定されれば、介護保険サービスが受けられます。また、2006年4月から「がん疾患で、医師が医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと認められるものに限る」という条件がつきますが、介護保険制度の特定疾病に加えられたので、40歳〜64歳の第2号被保険者に対しても、介護保険サービスが受けられるようになりました。
Q5 在宅ホスピス緩和ケアを受けたら、必ず最期の看取りまで、自宅で行う必要がありますか?
A5
いいえ、できる限り在宅で過ごしていただきながら、患者さんやご家族の状況によって、在宅療養が困難になった場合には、ホスピス緩和ケア病棟や一般病棟に入院ができます。在宅ホスピス緩和ケアを行っている診療所等は、入院のできる支援病院と連携しています。
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