昨年に引き続き、2回目となった今年は「ひろげよう緩和ケア」をテーマにイベントを開催した。
ホスピス緩和ケア週間の初日に緩和ケアの啓発を目的として多職種参加によるオープニングセレモニーを行った。
大塚病院有志で結成した合唱団が参加者とともに「よろこびの歌」や「ふるさと」など懐かしい曲を歌い、
「翼をください」を歌いながら緩和ケアの象徴オレンジバルーンを総勢80名余りで地下1階フロアから吹き抜けに放った。
その後、アロマセラピスト(外部から)や薬剤師、緩和ケア認定看護師、医療社会福祉士など各職種の職員により緩和ケアに関するミニレクチャーを実施した。
参加者アンケートでは70%以上の方がイベントを通して緩和ケアを理解し、早期から緩和ケアを受けたいと回答した。
また「美しいコーラスに心が洗われた。先生や、看護師さんたちの優しさに感動した。」「私達高齢者は大きな力をもらった気がした。」等の自由意見が多く寄せられた。
イベント中は外来ブース4ケ所に緩和ケアに関するポスターや掲示を行い、オレンジバルーンプロジェクトのグッズや緩和ケアに関する冊子を独自に作成し配布した。
千葉県がんセンター緩和医療センターにおいて、日本リフレクソロジスト養成学院【REFLE(リフレ)】(東京・東中野)のインストラクター2名が、
緩和ケアとして活用される“リフレクソロジー(反射療法)”のセミナーを開催し、勤務後の看護師の皆さんを中心に、20名の方にご参加いただいた。
リラクゼーション分野の技術として知られるリフレクソロジーだが、本来は緩和ケアとして活用され、体と心に働きかけるものである。
リフレクソロジーがどんな考え方をし、どう活用されているかのご紹介と共に、手と足への施術練習も実施した。
参加者からは「もっと本格的に学んでみたい」「ぜひ現場で活かしてみたい」といった声も多く聞かれた。
報告書未着
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東京都清瀬市には、3つの緩和ケア病棟があり、今年度は初めて3病院合同で「清瀬ホスピス緩和ケア週間」を企画、開催した。
◆パネル展示
3病院と清瀬駅近くにあるクレアギャラリーの4か所で「ホスピス緩和ケア週間」のパネルを展示した。
病院利用者だけではなく、清瀬の近隣住民の方が訪れ、熱心に読まれていた。
◆講演会&記念コンサート
救世軍清瀬小隊礼拝堂に於いて、一般の方に向けて、ホスピス緩和ケアについての講演会を行った。
講演会の内容は、医師によるホスピス緩和ケアの説明、看護師によるホスピス緩和ケア病棟の紹介、祈りのコンサートを行った。
◆見学ツアー
救世軍清瀬病院、東京病院、信愛病院にある3つの緩和ケア病棟をバスで回る見学ツアーを実施。
3病院を見られることができたので良かったという感想が多く聞かれた。
報告書未着
医療従事者に対する研修会を企画した。精神的ケア・スピリチュアルケアについて、がん専門看護師の堀 孔美恵氏が、
エンゼルケアについて緩和ケア認定看護師の伊藤 郁美氏が講演を行った。
院内の医療従事者を中心に約30名が参加し、日頃の臨床に於いて実践しているケアについて、講演を通して見直すことが出来る研修会となった。
「緩和ケア」や「緩和ケアチーム」に関するポスター展示を行い、当院緩和ケアチームがNHKで紹介された際のVTRを放映し、
「早期からの緩和ケア」を呼びかけた。また、緩和ケア病棟の紹介フォトフレームや緩和ケアに関するVTRを放映した。
その他、「緩和ケアに関するよろず相談」や「緩和ケア病棟の見学会」を行った。50名弱の患者と家族の参加があり、アンケート結果からは、
「緩和ケアに対するイメージが変わった」、「緩和ケアは最期だけでなく早期から必要だとわかった」、
「痛みだけでなく他の辛さもケアもしてもらえると知り安心した」といった意見が多数寄せられた。
また、「気持ちが明るくなった」、「相談にのってもらえて良かった」、「我慢しなくて良いことがわかった」といった感想もあり、
イベントの目的であった緩和の普及(早期からの必要性を知っていただくなど)に繋がった。
当院では初めてのイベント開催であったが、患者と家族の緩和ケアへの関心の高さと緩和ケアに関する情報が欲しいというニーズが高いことがわかったため、
今後もこういったイベントを通して緩和ケアに触れてもらう機会を増やしていきたい。
初めてのイベント開催に緊張しているスタッフが、参加した患者や家族にその緊張を癒してもらった、そんな一日であった。
25名の内外の市民、ボランティア、医療関係者が参加した。セント・クリストファー・ホスピスの移り変わりや、これまでの業績、 シシリー・ソンダース先生の逸話などの話を伺い、有意義な研究会であった。