報告書未着
パネル展示:例年通り病院の玄関に、緩和ケアとボランティアの活動についてパネル展示をした。
今年は在宅ケアとの連携を示し、「いつでもどこでも緩和ケア」を強調した。
患者・家族から「家に帰りたい」と言い出せるように後押しができればと考え、病院を退院し在宅緩和ケアに切り替える準備や流れを示し、
在宅と緩和ケア病棟を行き来した仮想事例を提示した。今回もオレンジバルンプロジェクトに賛同し、ポスターを展示し、
風船およびキーホルダー等を自由に取っていただいたところ、直ぐになくなった。
また、緩和ケア病棟に興味がある方が多かったのか、食い入るように見つめている方もおられた。
今回は忙しく側で立っていることは出来なかったが、啓発に役立ったと思う。
緩和ケア病棟家族会:例年「ホスピス家族会」としていたが、患者・家族にとってホスピスという言葉になじみが薄くなったため、
今年は「緩和ケア病棟家族会」と名称を変更した。まず、入院中の患者さんやご家族の様子を写した写真をスライドにし、
担当看護師の言葉を添えて映したところ、多くの人が涙しておられた。
その後、グループに分かれ、心境や近況などを語り合い、気持ちを分かち合った。
さみしい思いや伴侶がいないことへの不自由さを訴えられ、「この会に出席することで1歩を踏み出そうとしている」、
「ようやく、色々なことが片付づき、これからは自分のために生きようと思う」といったお話を伺った。
患者さんとの思い出や心境を泣きながら語る方もおられ、1時間では足りないくらいであった。その後のミニコンサートでは、
オカリナやピアノの音色に癒され、中には歌詞を口ずさむ方もおられた。
この会は、遺族にとって「グリーフケア」として意味があるが、ご家族の心の中で患者が生き続けていることを感じ、
医療者にとっても大変学びのあることを再認識した。