1. 日本ホスピス緩和ケア協会
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ホスピス緩和ケアをご利用の方へ

ホスピス緩和ケアとは

緩和ケアの今 あたり前医療への脱皮(10)

需要に見合っていない現状
 緩和ケアの現状と今後について、いろいろな角度から考えてきました。
 緩和ケアの範囲は、古い定義ではなく「病気を持った人の問題に対応する」という新しい定義でとらえるべきであること、緩和ケア病棟だけでなく、必要ならどこでも緩和ケアが受けられる体制が必要であることなどが、ご理解いただけたのではないかと思います。
 これらの体制がほぼできあがっている地域もありますが、全く始まっていない地域もあります。日本の現状としては、求められている緩和ケアの量に対して、提供できる量は圧倒的に不足しています。しかし体制が不足している地域にも緩和ケアの需要はあり、医療がしなければならないことはたくさんあります。
 がんを治すための積極的治療を日夜頑張っている医師に「それぞれの場所で必要な緩和ケアを」というと「忙しいのにこれ以上仕事が増えたらたまらない」という反応が返ってくることがあります。日本の医療従事者は諸外国と比べて大変忙しく、そう感じるのは無理もありません。しかし治療を頑張っている病院には、患者数に見合った緩和ケア需要があるはずなのです。これからの時代は、その需要に気付かないのは許されなくなってきます。すべての医療者が基本的な緩和ケアを理解し、需要が多いところには専門チームを置くなどの工夫が望まれます。
 現在や近い将来緩和ケアを必要とする人は、地域の体制が充実するまで待てないかもしれません。しかしすでに体制はあるのに気がついていない可能性もあります。がん診療連携拠点病院には緩和ケアチームか病棟があり、がん相談支援センターもあります。また拠点病院でなくてもこれらを備えた病院は増えています。
 医療側にも患者側にも新しい緩和ケアを理解する人が増え、緩和ケアの知識や技術を身につけた医療者や医療機関が増え、緩和ケアチームや病棟と地域のネットワークが組めた時、緩和ケアは必要に応じて提供される「あたり前医療」になることができます。多くの地域が早くそうなれるように、これからも尽力していきたいと考えています。
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