1. 日本ホスピス緩和ケア協会
  2. ホスピス緩和ケアをご利用の方へ
  3. ホスピス緩和ケアとは
  4. 緩和ケアの今 あたり前医療への脱皮(9)
ホスピス緩和ケアをご利用の方へ

ホスピス緩和ケアとは

緩和ケアの今 あたり前医療への脱皮(9)

モルヒネは優れた痛み止め―誤解を解き上手に利用を
 ホスピスや緩和ケアに関して、世間にはまだ誤解があります。
 誤解が多いものの代表は「モルヒネ」です。「いけない薬」だという認識は根強く、飲むと頭がおかしくなる、廃人になる、二度とやめられない、最後の最後に使う薬などと信じている人が、かなり多いようです。
 しかし、多くのモルヒネを処方してきた私の経験からいえば、これらはすべて誤解です。丁度いい量なら、モルヒネは純粋な痛み止めとして働きます。おもな副作用は吐き気や便秘などで、簡単な薬で対応可能です。
 モルヒネ以外の緩和ケアに関する誤解については、ひどい誤解、普通の誤解、良心的な誤解の三つに分類して書いてみます。
 まずはひどい誤解。
▽(誤解)緩和ケアは死ぬための医療である
     ↓
(正解)緩和ケアは病気を持った人生を、より良く生きるための医療です。緩和ケアの中には、命を終わらせるためにおこなう医療行為は一つもありません。
▽緩和ケアに行くと、もう終わりだ
     ↓
痛みを取るため、体調を整えるための入院も増えています。ただ、ベッドが足りずに人生最後の入院でないと入れない病棟も多く、誤解されてもしかたがない状況かもしれません。
▽緩和ケアに行くと、積極的なことは何もしてくれない
     ↓
病気に対する積極的な治療はしませんが、体調を整え、困る症状を取り去ることは、積極的におこないます。
 次に普通の誤解。
▽末期がんの人のための医療である
     ↓
何回も書いたように、末期かどうかは全然関係ありません。
▽緩和ケアを受けるには、積極的治療はやめなければならない
     ↓
治療中かどうかも、関係ありません。
 続いて良心的な誤解。
▽ホスピス・緩和ケア病棟は天国のようなところ
     ↓
残念ながら現実の世界です。私の知る限りでは、神様や仏様が常勤しているところはありません。
▽緩和ケアではすべての問題に至れり尽くせりで対応してくれる
     ↓
スタッフ数には限りがあるので、可能な範囲でできるだけのことをしています。
 誤解をなくし、必要な時には上手に緩和ケアを利用して下さい。
page top